目まぐるしく、大きく変動した二十世紀が終わるにあたって、日本のごみ問題の現状を考えてみると、焼却や埋め立てに次々と新しい懸念が生じるだけで、残念ながら改善の兆しは見えない。一般の家庭や事務所から出るごみの量は、現在でも年々増え続けている。一部のごみを再資源化(リサイクル)することによって、確かに焼却処理・埋立処分されるごみの量は減ってきたと言われているが、国民が日々ごみ袋に入れて出すごみの量自体は、決して減ってきてはいない。後に詳しく述べるように、国は二十世紀末を目前にした一九九一(平成三)年に、『廃棄物の処理及び清掃に関する法律』を改正して、ごみの減量と分別、資源ごみのリサイクルを国民の義務とした。また、ごみを減らし、天然資源を長期的かつ有効的に利用するために、『再生資源の利用の促進に関する法律』を新たに制定し、国を挙げて空き缶や空きびん、古紙、ペットボトル、その他の廃プラスチック製品などの資源ごみのリサイクルに取り組むことになった。しかしながら、その後もスーパーマーケットの店頭には、次々に新しい金属製・紙製・プラスチック製の使い捨て容器に入った商品が登場し、国民は深く考えることもなくこれを購入していく。