アンビエントという言葉は、奇しくもイーノ自身とも密接な関わりを持っています。彼は一九七〇年代、「アンビエントミュージック」という概念を提示して、いくつかのアルバムを作りました。「空港のための音楽」映画のための音楽」というそれらのアルバムのタイトルを見てもわかる通り、さまざまな場所やシチュエーションに応じて、その場の環境と一体になって機能する音楽か、イーノの考えたアソビエントミュージックでした。つまりは楽曲か単体として聴かれるのではなくて、その音楽が聴かれる「場」と融合してしまう音楽。その「場」からは決して切り離されることのない音楽。