九〇年代の後半にあらわになってしまった日本自動車メーカーの問題とは何なのか。マクロ経済的に見れば日本の自動車産業は、貿易財部門の中核産業の一つとして、相変わらず高い競争力を保持している。自動車産業の貿易収支の黒字は、一九九八年で七兆四八七億円であり、日本産業全体の黒字分二三兆九九一四億円)の約半分を自動車産業が占めている。この傾向は九〇年代にわたって、ほぼ一貫した傾向である。日本の貿易黒字に対する自動車の割合は、多いときでは六○%、少ないときでも四〇%程度を占めている。国際貿易動向を見るかぎり、日本自動車産業の物づくりの強さは現在でも一級品なのであり、弱体化したという意見は間違っている。
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