「ゆとり教育」にともなう学力低下の問題も含め、戦後最大の教育改革の中身については、次章でも逐次検証するが、最大の問題は学校の勉強だけでは、真の学力が身につかない点にある。テストで高い点数を得るための知識・テクニックを与えるだけの教育では、本当の意味での学力は身につかない。教わったことを鵜呑みにし、ただ丸覚えするだけならば、調教されたチンパンジーがうまく芸をこなすようなものである。これでは、まったく「応用」がきかないし、学ぶためのモチベーションが低すぎる。よく「英語にしろ数学にしろ、学校の勉強は実社会に役立たないから、勉強する意味がない」「動詞の活用形だとか、元素記号だとか、なぜこんなつまらない無味乾燥なことを覚えさせられるのかわからない」などという子どもがいるが、これは完全に屁理屈である。愚かな親のなかには、子どもに同調して「学校の勉強なんて意味がない」「学校の勉強ができなくても、大人になったら関係ない」などとうそぶく人もいるが、これは考え違いも甚だしいものだ。
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