「仲良しグループ」の目的とはテストが返ってきたとき、いい点であろうと悪い点であろうと、まわりのみんながどのくらいデキでいるかが、非常に気になるものである。とくに、悪い点を取ってしまったときは、自分だけヒドいんじゃないか、自分だけみんなより劣っているのではないかと、自己愛がおびやかされて不安になる。この不安から逃れるために、自分と同じくらいのレベルの仲間を捜そうとする。クラスの中では、たいてい、仲良しグループがいくつもできている。その中で、テストの点を見せ合う仲間というのも自然にできてくる。特徴的なのは、テストの点を見せ合える仲間は、同じようなレベルの人が自然に集まっていることである。ある意味で、これは当然ともいえる。とりあえず周囲の点数を見て、「オレだけが特別悪いわけじゃない」ことを、お互いに確認して安心したい。だから、自然に同じような成績のグループになるのだ。平均点前後でウロウロしているグループに、一人だけ優等生が交じることはあまりない。優等生は優等生同士で仲良くなって、点数を見せ合うことが多いはずだ。優等生同士の場合、「いい大学に受かりたい」という共通の課題があり、お互いにライバルと認め合っていることが多い。だから、テストの点を見せ合うことで、張り合いにもなるし、お互いに切磋琢磨してがんばろうとする。しかし「劣等生グループ」や「平均点グループ」になると、「自分が周囲より悪くはない」ことを確認するだけに終わりがちだ。中途半端な形で不安を解消してしまっているので、「不安を原動力とするヤル気」に結びつきにくい。三章で話しか、いわゆる「課題のないグループ」になりやすいのである。「ヤル気があるのに勉強に手がつかない」というのは、かなりの部分、こうしたグループの「拘束力」も影響しているのは確かだ。この章では、「自分と周囲」ということをキーにして、親友や大学受験勉強の仲間の関係についていっしょに考えていこう。