素材のさまざまな表情を出すのにも、いろいろな努力がある。色柄や風合い、機能加工など、素材感の最終決定をするのが染色・加工業であり、日本の場合、この二工程が同一の場所で行なわれることが多い。染色とは文字どおり素材に色を付けることで、主に綿あるいは糸染めと生地染めがあり、その他製品染めもある。綿やウールといった天然繊維は各種の染め方を使い分けるが、合成繊維をはじめとする長繊維は生地染めが中心である。このとき数色の染わたを混ぜればもく糸となる。生地染めには浸染と捺染(プリント)がある。浸染は生地を丸ごと大きな窯に入れて染める。繊維の種類によって、染料や染色温度が異なる。プリントは生機(未加工の白い生地)に柄を色ごとに数回に分けて重ねていく。最近の動きでは、この工程で製版を用いないプリントが出てきている。