受験とはいえ、子どもの人間形成や体力作りに無関心であってはいけないことはあたり前のことである。子どもをたくましく育てるには、何と言ってもスポーツが一番で、適度な運動は勉強の能率を高めるにもプラスになることはすでに何度も述べたことである。他方、人間形成の面であるが、これについて注意すべきポイント次のようなものがあげられる。それは、母子密着の問題である。もともと日本社会は母子の絆の強い伝統があるが、近年は子どもの数が減少しているのでその傾向がいっそう強まっている。しかし、放任も望ましくないが、過保護も子どもにとってよいとはいえない。子どもが幼い頃は母親に十分甘えさせることが健全な人格の発達にとって必要であるが、それも程度問題で、いつまでも母子がべったりでは人間形成に歪みが出てくる危険がある。子どもは母親の過保護から自立心を養うべく少しずつ手を離してゆく、ということを自覚的に母親が行なうべきであろう。
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