総合商社の二〇〇七年三月期決算は見事な数字が並んでいる。ただし、グロスの話であって、繊維に絞れば事情は正反対。「繊維」の冠も二社のみで残りは「ライフスタイル」などに絞っている。また、新しい流通の流れとして川下志向→川上志向による差別化戦略が台頭した。そんな中、伊藤忠商事の繊維部門は極めて明快、抜群の業績を続け、いまや独走態勢に入っている。○六年度の純利益は一七一億円二四・一%増)と予定通りの着地、次期は一一〇〇億円の大台に入る。伊藤忠の強さは何か。一つめはブランドビジネス(BB)の際を超えた拡大である。○一年一〇月「衣」ブランド中心の輸入繊維事業部を生活消費関連、ライフスタイル全般をカバーする「ブランドマーケティング事業部」に再編、○三年には「食」分野でニューヨークでレストランの「D&D」事業を立ち上げる画期的な実績を作った。この際超えが今日の最強の繊維企業集団を築くきっかけとなった。